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キャラ化する龍馬 [TV]

月並みな話題で恐縮だが、tbsドラマの「JIN-仁-」を再放送で見始めた。現代の外科医が幕末の江戸にタイムスリップしてしまうというお話。決して綾瀬はるかを見たくて見ているわけではない。

主演の大沢たかおが年甲斐もなくまっすぐな演技をしている。必要以上にはきはきとした発声。実際の大沢が悪人だろうが善人だろうが、このドラマでこの演技はなかなか良い。

個人的に思い出されるのはやはりドラマ版『深夜特急』だ。あの頃、たまたまイランやトルコを旅行する機会があったのだが、宿や船の上で、多くの「ぷち大沢」、「ぷち沢木」に出会ったものだ。黒海フェリーの船上からブランデーをどぼどぼと海に注いでいる輩が本当にいたのには、大いに驚いた。まあ、わざわざそんな船に乗っている時点で、僕も人から「ぷち大沢」と見られていたかもしれないが。

さてこのドラマ、どうやら坂本龍馬がかなり重要な役割を担っているようだ。第一話から現れる、ぼさぼさ頭の浪人者、豪快に笑い、語尾は必ず「ぜよ」。実際の龍馬なんて1度も見たことないのに、これだけの設定ですぐに龍馬と分かる。国民的想像力のたまものである。

特にこの「ぜよ」という語尾に注目したい。もちろん、これが土佐の方言である、ということは知っているが、多くの日本人にとってはこれは「土佐弁」というよりは「龍馬の口調」と認識されているのではないだろうか。ちょうど、アニメの個性的キャラクターが、それぞれ独特の口調を持っているように。

例)
「ミーはおフランス帰りざんす~」
「早くプリキュアに変身するメポ!」
「日本の夜明けは近いぜよ!」

実在の坂本龍馬という存在から始まり、司馬遼太郎他多くの作家たちによって膨らまされてきた龍馬像は、幾多のドラマ化、映画化を経て、今や立派な「キャラ」として認識されているかのようである。そしてその「キャラ」に血肉を与えているのが、「ぜよ」という語尾である。

日本の偉人の中でも龍馬が際だった人気を誇っているのには、この独特の語尾も大きな役割を果たしているような気がしてならない。

世界に広がるビーバルスの輪 [TV]

今日授業で学生に見せようと思っていた、アラビア語ドラマ『バイバルス』の映像。i-podに入れてすぐに見られるよう準備したつもりが、教室のステレオ端子が見あたらず、急遽オンラインでYoutubeにつなぐも、アラビア文字でبيبرسと打ち込むことができずに断念。悔しいのでこちらに貼り付けておく。

過去のエントリで書いたように、2005年のラマダーンドラマだったらしい。

ところが、"baybars"と打ち込むだけでも結構な数のヒット数がある。その中でちょっと目を引いたのがこれ。

トルコ語だ。どうやら映画らしい。Baybars Asyanın Tek Atlısıとあるのがタイトルだろうか。ググってみると1971年の映画らしいことは分かるが。冒頭、ロビンフットのコスプレをしたトルコ人男が現れるが、これがバイバルスだというのだろうか。甲冑を着てないバイバルスはなんとなく違和感があるのだが。

なんでまたトルコが?と疑問に思ったが、大トルコ主義的に考えればマムルークたちもトルコ人の祖先なので、バイバルスは立派な民族の英雄、ということなのだろうか。

さらにこれもYoutubeにあった。なんとキリル文字が!

1982年カザフスタン(ソ連?)とある。他にも1989年というものもあり、これらは別の映画だろうか。いずれにせよ、かつてのソ連で作られたバイバルス映画のようだ。

カザフと言えば、バイバルスのそもそもの出身地とされる。カイロのバイバルス・モスクにはカザフ語での看板が立っており、バイバルスがらみでカザフとエジプトの交流も進んでいるようである。また、かつてカザフスタンに留学していた後輩にきいたところ、カザフスタン西部ではバイバルスは地元出身の英雄として、相当の人気を誇っているそうだ。

ちらりと冒頭部分を見てみると、戦の後の荒れ野原で、遺体に取りすがって泣く子供、そしてその子供も落ち武者狩りにさらわれて...これがのちの英雄バイバルスである、という展開なのだろうか。で、長じたバイバルスがこちらではものすごくアジア人顔なのに驚く。対するカラーウーンか誰か分からないけどライバルとおぼしき中東っぽい彫りの深い顔立ちだったりする。台詞はロシア語。まだソ連があった時代の映画である。

とりあえずさらにググってみると、ロシア語ウィキペディアに記事があった。年が違うので、同じ映画のことを言っているのかは不明。

ヘネーディー・アニメ続報 [TV]

af1a0b54.jpgラマダーンに突入したようです。

まずは訂正。「スーパー・ヘネーディー」はラマダーン後半からの放映となるようですので、今しばらく待ちましょう。

さて、やはり注目はハナーン・トルクだが、去年の放映前には、彼女はアニメの中でもヒジャーブをかぶって登場するはずだ、という「噂」が飛び交っていた模様(Egyptyより)。制作者側のコメントとして紹介されているので、ひょっとしたら放映直前まで、ヒジャーブをかぶらせるかどうかもめていたのかも知れない。

結局はヒジャーブなしで登場しているハナーン。上の画像のとおり、ちょっと意地悪そうな造形で描かれているのがおもしろい。作中でもヘネーディーに水をぶっかけたり、冷静に突っ込みを入れたりしている。

Youtube上で見た第一話のエピソードは、湾岸の富豪の家族の元から逃げ出したフィリピン人のメイドを探すという内容だが、ヘネーディーはフィリピン人なら寿司レストランに行くはずだと潜入捜査を始めようとする。それを聞いたハナーンが「寿司は中国の料理でしょ?」とたしなめているのである。どっちも間違ってるよ!

ヘネーディーとハナーンのアニメ [TV]

bac65cc9.jpgエジプトの爆笑王ムハンマド・ヘネーディーがアニメになった!

ドバイTVのラマダーン限定番組「スーパー・ヘネーディー」。実は去年のラマダーンに一ヶ月放映していたらしく、今年も新シリーズを放映するという。番組の公式サイトは下記。壁紙ダウンロードのコーナーもある。
http://www.dmi.ae/ramadan/rprogram_Details.asp?PID=3568

絵を見る限り、アニメとしてのクオリティーは高そう。キャラクターの造形はアメリカ版のパワーパフガールズくらいのレベルには達していると思う。エジプトの人気アニメ「バッカール」をはるかにしのいでいる(あくまで作画面で)。

Youtubeには去年放映したシリーズの各話がアップされているようだ。とりあえずこれがテーマソング↓。

もちろん声はヘネーディー自身が当てており、いつも通りのマシンガントークが炸裂している。

注目はガール・フレンド役のハナーンというキャラ。ハナーン・トルクが声を当てている。先のヒジャーブ宣言以来、もう二度と実現しないかと思われたハナーン&ヘネーディーの共演が、アニメという形で実現しており、感涙ものである。ハナーンとヘネーディーの夫婦漫才のような掛け合いは第22話のさわり部分などを見てもらいたい。
http://jp.youtube.com/watch?v=lEyRWUt-ZKQ
http://www.dailymotion.com/video/x6dbpm_super-henedy-ep22-s02_fun

またこれの途中あたりには、カーゼム・サーヒル(偽物?)がハナーン親子の家を訪ねてくるシーンがある。ハナーン親子はカーゼムの大ファンという設定で、彼にフスハーの詩をささやいてもらって悦に入っている。
http://jp.youtube.com/watch?v=mTZlKwprj0A&feature=related

興味のある方はsuper henedyあるいはسوبر هنيديと打ち込んで検索されたし。また中東在住の方は是非明日あたりから始まる新シリーズをチェックして下さい!

日本一ジェリーに近い男 [TV]

昨日は恒例の家族カラオケ(中国語曲オンリー)に行ったのだが、その店の機種はジョイサウンドとかいうやつで、ユーザー登録すると毎回歌った曲を保存してくれるというすぐれものだった(しかも登録したアカウントを使ってちょっとしたSNSのようなサービスもしている)。毎回毎回、簡体字や謎のカタカナ転写に悩まされつつお目当ての中国語曲を探すという苦労も、これで大幅に軽減されそうだ。ひいきにしたい。

タイトルの「ジェリー」とはジェリーイェン(言承旭)のこと。NHKの衛星で彼の主演ドラマ「ザ・ホスピタル」が放映されているので、ご存じの方も多かろう。昨日はその主題歌「ニーシーウォウェイイーダァジージァ(何という読みにくさだ!)」を見つけて歌ったところ、カラオケの採点システムで見事「第1位」の栄冠を勝ち得た。とはいえ、全国のジョイサウンド系列店の中でもこの歌を歌ったことがあるのは僕ひとりだけのようだった。1人中1位。

さてそのドラマの「ザ・ホスピタル」である。なぜかうちでは1週間遅れで、昨日最終回の1話前を見た。外科の頂点を極めたジェリーが、クライマックスに向けてどうなるのか?というはらはらの局面を迎えるはずなのだが、この期に及んでダイ・リーレンが、主役のジェリーを完全に食ってしまう熱演ぶり。娘溺愛のパパを演じるダイ様、朗らかに学生の指導に当たるダイ様、後輩医師の前で取り乱しつつも冷静さを装うダイ様、激高する妻を全力でなだめるダイ様、そして、跪いて懇願するダイ様。..まったく、誰の主演ドラマなんだ?

このドラマ、すべての回を見たわけではないが(最終回も残っているが)、ことごとかように、ダイ様の熱演が主演のジェリーの存在感をきわめて薄くし続けてきたように思う。まあ、ジェリーがぼーっとした表情か、悪びれた不良みたいな演技しかできないのが悪いのだが、ここまでダイ様オンパレードだと少しジェリーが気の毒に思えてくる。

1話前のエピソードにしろ、結婚したジェリーがたった1年であれほどまでに無気力人間になってしまったのも、なんだか唐突な感じがして驚いたが、ひょっとしたらダイ様が目立ちすぎたために、ジェリーの見せ場が削られてしまっていたのかも知れない。そういえば何話か前のエピソードでダイ様が、「理想の医療を実現させるには、この病院で頂点を極めなければならない」的な発言をしていたように思うが、それって本当はジェリーが言うべきセリフだったのでは?理想を抱いた現実主義者としてジェリーがもう少しきちんと描かれていれば、結婚後にやはり現実の壁に突き当たって無気力化する、という筋書きも了解できたのだが。

とはいえ僕にはまだもう1話残っている。最終回でジェリーが大化けし、感動のクライマックス!..ということはないだろうなあ。やっぱり今作は、ダイ様主演ドラマと脳内変換して見た方が良さそうだ。

アラブ人が注目する中国女優 [TV]

ブログを見返してみると、去年の9月からずっと見ている中国武侠ドラマの『神雕侠侶』。近頃ようやくすべて見終わった。やれやれ。

金庸武侠小説きっての純愛物語として知られる『神雕』、我々も当初は主人公2人の恋の行く末を温かく見守るつもりだったのだが、回が進むに連れ、2人のあまりのバカップル(!)ぶりよりは、魅力あふれる悪役たちの姿に目がいくようになった。李莫愁、公孫止、金輪法王...それぞれ最期に見せ場があって、ほろっとさせる演出が憎い(公孫止は最後まで極悪だったが)。

ところが最終回が近づくに連れ、一緒に見ている連れ合いの目がハートに!なんと彼女はいつの間にか「明(ミン)教徒」になっていた。「明教」とは『神雕』の主演、楊過役の黄暁明(ホアン・シャオミン)のファンの総称。ファンは「明教徒」で暁明は「教主」だそうだ。

対抗上、こっちはリウ・イーフェイのファンになるかと思いきや、今僕の心をとらえて放さないのは、この女優さんである。

a3ca60a3.jpg陳紫函(チェン・ズーハン)(「古装劇場」のサイトより)
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まあ写真を見てお分かり頂けるとおり、大変きれいな女優さんだ。しかし、『神雕』の中で演じているのは「郭芙」。金庸小説史上最低最悪女として、武侠ファンの間では蛇蝎のごとく嫌われている登場人物だ。確かに劇中では、これでもかこれでもかと言うくらい楊過をいじめ抜く。いやいじめなんてものでは済まないのだが。

実際の陳紫函は、黄暁明にとっては北京電影学院(国立アイドル養成所)の3年くらい先輩にあたるようだ。劇中では「芙妹」と呼ばれていたが、幕間でもホントに後輩楊過をいびり倒していたんではないかと危惧される。

また暁明は中国初のアイドルとして知られる趙薇(チャオ・ウェイ)と同級生だから、陳紫函は趙薇の先輩にもあたることになる。で、検索してみると、趙薇の元カレ(大富豪)を紫函が取った、というような報道があったりする。さらに、「陳紫函」でグーグルの画像検索をかけてみれば、かなりきわどいセクシー画像がばしばしヒットしたりする。「郭芙」役を演じたことも含め、ずいぶんとダーティーなイメージの女優さんのようだが、「アイドルになり損なった趙薇」かと思えば親しみも湧くというもの(湧くか?)。

じゃあなんで彼女がアイドルになり損なったのかと言えば、それはグラマー過ぎるのがいけなかったのではないか、と僕は推測する。時代劇などに出て清純派を志向したところで、胸にあんなリーサルウエポンを隠していたんでは、必然的にダーティーなイメージに陥ってしまうのである。これは何も中国だけに限ったことではない。長澤まさみがさらしを取りたがらないわけを考えてみるがいい。

それにしても気になるのは、陳紫函の紹介文で、「もっとも行きたい所=エジプト」とある点だ。ああ、是非行ってもらいたい。アラブ人の方はすでに陳紫函に大注目してますから(参照:Elaphの記事、上から5番目の画像)。アラブでは、孫燕姿なんか目じゃないくらい大ブレークするかも知れない。

ヤスミンと足裏鞭打ち [TV]

b31dfa26.jpgエジプトの芸能雑誌『ヌグーム』で、若手女優の美人コンテストを投票で行ったところ、1位にはヤスミン・アブドゥルアズィーズ(←画像)が選ばれたという記事。残念ながら『ヌグーム』の元記事が見つからないのでalbawabaのURLを貼っておこう。

albawaba: Yasmeen Abdel Aziz – best looking female actress

同記事によれば2位以下は、モナ・ザキー、ガーダ・アーディル、ヌール、ハナーン・トルクとマイ・イッズッディーン(ともに5位)と続く。はて、マイって誰だっけ?

ともあれ、ハナーンが一線を退いた後はモナのひとり勝ちかと思われたわけだが、意外や意外、ヤスミンが健闘しているようだ。近々主演映画も撮られるらしい。楽しみな話だ。

それにしても、ヒジャーブ宣言後も5位に入るハナーンの人気の根強さである。何となく気になって、Youtubeで久々に"Hanan Turk"と打ち込んで検索してみたら、彼女が宗教的な集まりで演説するような動画に混じって、なんだか妙なものが。



これ、ハナーンが去年出演したテレビドラマ「ストリート・チルドレン」の1シーンのようだが、説明書きには「ハナーン・トルクが"falaka"を受ける」と書いてある。はて、falakaとは?と思ってアラ英辞書で調べてみたら、アラビア語で元綴りはفلقة、意味は「bastinadoの道具」とある。さらに英和辞典で見ると「足の裏をむち打つこと」だそうだ。たしかに、上の動画でハナーンは足の裏をむち打たれているわけだが。誰ですか、この苦悶の表情がイイ!なんて言う人は!

で、Youtubeのリンク欄を見るとfalakaと題された様々な動画がアップされている。ドラマの1シーンから友達とふざけてファラカしている映像まで。別段面白くも何ともない映像ばかりだが、うーん何だろう、このフェティシズムの香りは。これは知らない世界の入り口なのかも知れない。

世のお父さんは朝寝坊 [TV]

日曜朝のテレビ朝日は子供天国だ。七時半から戦隊もの、ライダーもの、少女アニメと続く。

うちも娘が保育園で、この手の番組の話題を仕入れてくるようになったので、日曜も多少早起きして一緒に見ているのである。

で、戦隊ものとライダーものは、普通に考えて男の子をターゲットにしているだろう。少女向けアニメは当然少女向けである。ここで、なんで男の子が時間的に先で、女の子が後なのかという疑問が生じる。

幼稚園児年代で起床時間のジェンダー差があるとは思えない。だから別に、女の子タイムを先に持ってきてもいいはずである(いや、何も男の子タイムが先だと悪い、というつもりはない)。一体なんでこの順番なんだろう?

で、僕が考えた答えはこれ。ずばり、お父さんとお母さんの起床時間の差を反映しているのだ。戦隊ものにしろライダーものにしろ、最近の傾向としては主人公がイケメンという特徴がある。男の子とそのお母さんが揃って楽しめる番組となっている。

一方の少女アニメはどうかというと、これは女の子向けであると同時に、実はそのお父さんまでもターゲットとされているのだ。これはちょっとネット上の日記や書き込みなどを見てみれば分かるだろう。日朝の少女アニメを楽しみにしているお父さん方が何と多いことか。これは何も、元々オタク属性のあるお父さんに限られた話ではないのである(と思う)。

で、各ご家庭で違いはあろうが、多くの家庭では日曜はお母さんの方が早起きで、お父さんの方が寝坊なのではないだろうか(ちなみに我が家は逆であるが)。だから、早く起きるお母さんと男の子のために、戦隊・ライダーものを先にやり、女の子向けはお父さんが起き出す八時半までお預け、ということになるのである。たぶんテレ朝の番組編成局は、そういう目論見でこの時間設定にしているのだろう。

「なんだ、やっぱりお父さん向け時間だったのか」と安心しつつ、今日も朝からプリキュア5を見る、当ブログ管理人であった。いや、意外と面白いんだって!

ちなみにこれは、プリキュア一作目の香港版オープニング曲。あちらの人気デュオTwinsがコスプレして広東語バージョンを歌っている。「メイシウノ~イ(美少女)!」と、全然気合いが抜けているところがいい。

やっぱり区別付いてないのか [TV]

17a421a0.jpg毎度お馴染みElaphのニュースより。珍しくファッション面の記事に注目。

スターは中国式優雅さを好む

いきなり陳好(ドラマ『天龍八部』の阿紫役)の写真があってびっくりしましたが、古装をする中国女優の写真を並べて、彼女らのファッションの優雅さを讃えているようです。Elaphではたまにこうして中国芸能ネタを持ってくることがあるようだけど、誰か中国芸能ファンの記者でもいるんでしょうか?

しかし記事の最後の方で、彼女らの着ている服のことを「キモノكيمونو」と呼んでしまっています。あちゃー、やっぱり日本も中国も一緒くた。まあ、読者がさっそく間違いに気づいて「キモノは日本だ!訂正しろ!」と批判しているので、みんながみんな一緒くたというわけではないようですが。

ツンからデレへと一転 [TV]

8dd0a19f.jpg新作料金をモノともせず、また借りてしまった、『神雕侠侶』第2巻。行きつけのレンタル店ではなぜか「韓流」の棚に分類されており、見付けづらかったりした。

前回、黄暁明のことを「おっさん」呼ばわりしてしまったが、実際のところ彼は29歳。それが19歳のイーフェイを「おばちゃん(お姉ちゃん?)」と呼んで甘えるのだから、違和感を抱くのも無理からぬことと承知されたい。しかし、いくら老けて見えようが彼は「16歳」であると脳内変換して臨む。

しかしまあ、今回も盛り上がりましたねえ。小龍女が「ツン」から一転「デレ」へとスイッチする場面。その直前のシーンは見なかったことにしましょう(笑)。で、対する楊過は幼すぎるものだから、女心の機微など分かっちゃない。この時点では僕もしっかり脳内変換がすんでいるので、「あ~~楊過よ!察してやれよ!」と素直にやきもきできました。

で、あまりに察しの悪い楊過を心変わりしたものと勘違いした小龍女が、楊過の点穴を付いて(ツボを押して)身動きとれなくし、空を飛んで去っていく。こんな別れ方がいかにも「武侠ドラマ」という感じですが、やー、切ない。だってこの二人、この物語の中ではこれ以降ほとんど一緒に過ごすことはないんだから。ほとんどずっと会えないままお互い探し続けて、10何年か経っちゃう。もう、韓流ドラマもびっくりの「すれ違い」ですよ。

で、そんなすれ違い感をあおるテーマソングがこれとかこれ(You Tube)!Jane Zhangという歌手、中国版のスタ・アカ「超級女声」で有名になった人らしいですが、もうこの人の「ん~ん~ん..」というハミングを聴いただけで、自動的に嗚咽がこぼれそうです。

しかし、主役二人の演技を見ると、べたべたとバカップルやってるときより、別れ別れの時の方が、お互いのびのびと芝居しているように見える。小龍女以外の女に対してはすごく伊達男ぶりを発揮する黄暁明、迷子になって本来の「妹」キャラの持ち味が生きるイーフェイ、いずれも本領発揮と言ったところか。

kakufuあと今回は、悪役キャラが光ってました。李莫愁のすごみのある魔女ぶりはもちろんとして、もうひとり、たったワンシーンで「うわ、性格悪っ!」と強烈に印象づけた郭芙のお嬢様演技がすごかった!これまたきれいな女優さんなのに、あんな憎たらしい役をやらされては、13億人から石投げられそう。それにしてもなんでしょうねあのベレー帽は?時代考証は?

(郭芙役の陳紫函のブログ

MAXAMの公式サイトに、今回借りて見た分までの見所紹介あり。
ダウンロード 【MAXAM 『神雕侠侶(しんちょうきょうりょ)』オフィシャルウェブサイト】

理想のねーちゃん [TV]

71c32847.jpg貧乏性なので、普段レンタルビデオ屋でも「新作」は滅多に借りることはないのだけど、どうしても見たくて借りてしまった。中国武侠ドラマ『神雕侠侶』の第1巻。

日本版のオフィシャルウェブサイトによると、11巻まであると言うから、先は長い...

今回借りた第1巻には第1話から第4話までが収録されている。特典映像の類が一切入っていないのは残念だが、まあいい。

オープニングがまず良い。これだけ見てさっそく泣きそうになった。あと、エンディングもいい。張紀中プロデューサ、主演の黄暁明、なぜか『天龍八部』主演の胡軍らの歌う「江湖笑」はそこはかとなくおかしさを醸し出すが、一瞬だけ映ったあの巨大な鳥の着ぐるみチックなものはひょっとして雕兄?

さて本編、我らが主人公楊過が師匠や兄弟子にひたすらいじめられるシーンが続くが、子役があまり可愛くないので今ひとつ同情できない。で、楊過ピンチの時に颯爽と現れる劉亦菲(イーフェイ)扮する小龍女が、ほんっとに美しい。張プロデューサの気合いのほどがうかがえる。

前作『天龍八部』での劉亦菲は「妹萌え専用」キャラだったが、『神雕』では今のところ、どこにいてもピンチの時にはすっ飛んできてくれていじめっ子をぶっ飛ばしてくれる、子供にとっての「理想のねーちゃん」という感じ。それと「つんでれ」キャラも兼ねていたりする。

で、第3話末尾で突然楊過が子役から老け役(?)の黄暁明に変わるのだが、これがものすごい違和感。なんだこのおっさん、どこからこの活死人墓に入ってきた?という感じ。しかも暁明が子役に負けまいとものすごくテンションが高くて、見ている方が引いてしまう。まあ、16歳くらいの設定だから仕方ないか。後半に期待だ。

神ちょう侠侶(しんちょうきょうりょ) DVD-BOX1

アラブの風のコーナーが楽しみ [TV]

NHKテレビアラビア語会話6・7月号が出た。

NHK出版 Online Shop

今年の新シリーズ、4月のナンシー・アジュラムへのインタビューに度肝を抜かれ、そして5月はユースフ・シャーヒーン監督へのインタビューが二度に分けて放映された。もう素晴らしすぎる!さすがはカリーマ先生、目の付け所がいい!と大絶賛しているところだ。もちろん、モーメンさんの担当する現地取材もよい。

で、次は一体だれにインタビューしてるんだろうと思って新しいテキストを見てみたら、これまたすごい。6月にはナンシーなどのビデオクリップ監督のナディーン・ラバキー、そして7月はウード奏者のナシール・シャンマーだ。

ナシールは、日本公演も行ったほどの大御所なので、NHKの語学番組に登場するにはきわめて順当な人選と言える。すごいのは、ナディーン・ラバキー!本業は映画監督で、女優でもあるこの人こそが、ナンシー・ブームの火付け役ともなった映像作家なワケです。日本ではさほど有名ではないこの人に、よくぞ目をつけてくれたと、これまた大絶賛ですよ!佐野さん、見てますか?

ところで今週のユースフ・シャヒーンのインタビュー、シャヒーン監督のオヤジ炸裂で、あのカリーマ先生もすっかり小娘扱いだったけど、それがかえって監督の素を引き出せてよかったんじゃないかと思う。で、オヤジ発言の中で、「ファーティン・ハマーマもハナーン・トルクも、みんなわしが生み出したんぢゃよ」みたいなことを言っていたのにはっとした。そうか、どっちもシャヒーンによって発掘された女優だったワケか。どうりで似ているわけだ。ちなみにオマー・シャリフと並び称されていたハーニー・サラーマ君は、現代のオマー・シャリフということになるのだろうか。

シンデレラのラマダーン・ドラマ [TV]

adc5af07.jpgモナ・ザキー、2006版シンデレラに(Elaphより)

一方、エジプト国営テレビのラマダーン・ドラマでは、現役の国民的アイドル女優、モナ・ザキーが登場する。彼女が演じるのは「シンデレラ」。つまり、6年前に亡くなった名女優スアード・ホスニーの伝記ドラマだ。確か以前、モナ主演で映画化するという話もあったが、いつの間にかドラマになってしまったようだ。しかし、一ヶ月間みっちりとモナの演技が見られるというのは、今年のラマダーンをカイロで過ごす方はラッキーですぞ!

記事を見ると、このスアードには「シンデレラ」の他、「月の姉妹」「ズズ」などのあだ名があるらしい。「ズズ」って、なんだろう?スアードのどこにも「ズ」の音なんてないのに。

それはともかく、モナ・ザキーってスアード・ホスニーとはあんまり似てないよなあ、と思う。写真ではずいぶんレトロチックなメイクをして、モナもそれなりにスアードに似せようと頑張っているようだけど。スアードはもう少し大人っぽい魅力の女優だけど、モナじゃちょっと可愛すぎるのでは?スアードをやらせるならむしろヤスミン・アブドゥルアズィーズの方が似ていると思う。でもってモナ・ザキーはシャーディヤの伝記ドラマをやればいいのに。ってここまでマニアックだと誰にも通じないのでこれくらいにします。

souad2さてmbcのドラマと比べた時、主演がモナ・ザキーという時点で、もうエジプトの圧勝のような気もするが、エジプト・ドラマは他の配役もすごい。どうすごいって、アブドゥルハリーム役に実力派歌手のミドハト・サーリフが出ていたりするのだ。ハリームとスアードというと、恋の噂もあったくらいなので、おそらくドラマの中でもかなり重要な役として、ミドハトが頑張るはずである。

なお、左の写真を見て分かるとおり、ミドハトとハリームは全然似ていない。似ていないけど、ミドハトなら歌と演技はおそらく安心して聞いていられるだろう。この辺り、まずは見た目を重視するレバノンと、見た目なんか全然気にしないエジプトのドラマ作りの違いがよく出ている気がする。

あと、現代エジプト若手イケメンナンバーワン(ということになっている)アフマド・サアーが、名優アフマド・ラムズィー役でゲスト出演するとか。こうなると俳優人の層の厚いエジプトに俄然分がある。mbcドラマは、ナンシー・アジュラムをスアード・ホスニー役にぶつけてくる位しないと勝ち目はないんじゃないか?

ともかく、今年のラマダーンはテレビに釘付け、というエジプト人が多くなりそうだ。

夜鳴き鳥のラマダーン・ドラマ [TV]

cbc3d791.jpgナンシー、2006の「夜鳴き鳥」に王冠を授ける(Elaphより)
歌手ナンシー・アジュラムの参加の下、「Hayat alby we afraho」の調べに乗せて、「現代のアンダリーブ」選考委員会は視聴者投票の結果、エジプト人候補者のシャーディー・シャーミルを、来るラマダーン月連続ドラマの主演として決定した。
ヒョウ柄セクシードレスのナンシーの横にいる青年が、「現代のアンダリーブ」となったシャーディー君。連ドラの主演にしては大して格好良くないじゃん、と思われる方も多いだろうが、ここでは格好良さなんて二の次のようである。

それもそのはず、「アンダリーブ」日本語で言えば「夜鳴き鳥」というのは、往年のエジプト映画スター、アブドゥルハリーム・ハーフィズ(以下ハリームと略)の別名。ここで選ばれたのはハリームのそっくりさんなのだ。ハリームといえば俳優としてよりはむしろ映画中で歌った名曲の数々で今も人気のスターだから、おそらくこのシャーディー君も、抜群の歌唱力をもっているはずである。というか声質までハリームそっくりなんだと思う。選考基準は知らないけど。

レバノンのテレビ局mbcの企画だそうで、恒例ラマダーン月の連続ドラマでこのハリームの伝記ドラマをやるらしい。まだ半年ほど先の番組を今から宣伝しているのだから、なかなかの力の入れようだ。ハリームの知られざる秘密が明らかに、などと宣伝文句もいさましい。

halim2それにしても、この写真はどうだろう。ナンシーを囲んで熱唱する3人の若者。今回のそっくりさんコンテストで最終選考に残った3人だそうだ。そのうち一人はもちろんチャンピオンのシャーディー君だが、他の2人も実にそっくり。ハリームが歌う時のクセを皆上手く盗んでいる。というか皆悪のりしすぎのように見える。日本でもある物まね選手権番組の1シーンのようだ。ナンシーはよく笑いをこらえていると思うよ。

しかも記事中のこの写真に添えられた説明書きがまたよくて、「ナンシーと若者と『ハガ・ガリーバ』」。『ハガ..』というのはハリームの名曲の1つだけど、お前たちこそハガ・ガリーバ(奇妙な物)だよ!と突っ込みたくなる。

しかしいくらそっくりでも、素人を1ヶ月ドラマの主演にするというのは、演技の上で不安はないのだろうか?mbcも思い切ったことをやる。

20代を50代が演じる [TV]

7a40e059.jpgラーメン屋で隣に座っていた男子学生2人の会話を聞くとは無しに聞いていた。

「で、今度の信長はどうよ?」

「全然だよ。年取りすぎ。桶狭間の時点であれだよ。20代を50代が演ってんだよ」

「榎本明の秀吉はどうよ」

「あれはけっこう良かった」

「西田敏行の家康も」

「あれも良かった」

もちろん、今度の大河ドラマ「功名が辻」の話である。主役2人のキャスティングについては全く興味なさげであることが面白い。

で、この2人の会話から察せられるとおり、我々は信長役の俳優に対しては非常に多くを求めてしまいがちだ。秀吉や家康に対しては、役者としての渋みとか個性を求めるせいか、榎本だろうが西だだろうが構わないのに、である。

気持ちは分かる。戦国武将の中で今も絶大な人気を誇る信長、へなちょこな役者にはやって欲しくはない。「人間五十年」が座右の銘だった人だ。50過ぎの俳優がやるのも避けて欲しい。(ましてや60過ぎの政治家が信長を名乗るなど言語道断!)しかしあまり若すぎる役者が演じてリアルに「たわけもの」になってしまうのもイヤである。

信長の話をする時には、男は誰も子供になるものである。

いろんな意味で型破りな時代劇 [TV]

もちろん正月ドラマのTBS「里見八犬伝」のことです。いやー、期待してエアチェックした甲斐があった!

まずチャンバラが格好良かった!普通チャンバラって言うのは剣と剣とがかきーんとぶつかり合うのがメインだけど、このドラマだと相手の剣を踏んづけたり、おもむろにハイキックが出たり、まっすぐ前に突き出したり、CGで水しぶきが散ったりと、通常の時代劇ではまずあり得ないような演出が施されていた。

それからワダエミの衣装の格好良さは言わずもがな。黒澤明の「乱」を見たのはずいぶんと昔だけど、最近のワダエミは「ヒーロー」とか「ラヴァーズ」とか、中国映画にもよく関わっている。そのせいかこのドラマの衣装は、純日本風と言うよりは、どこだか分からないパラレルワールドの雰囲気が漂っていた。その雰囲気が一番顕著に現れていたのが髪型。なにせ、誰1人「ちょんまげ」を結っていないのだ!「ちょんまげ」のない時代劇なんて、初めて見た。

あとセットも型破りで、芳流閣なんてスレート瓦の六角形の塔が立ってるし、関東管領の城には中に水が張ってあるは、菅野美穂はローマの地下宮殿みたいな所に住んでるわで、もう日本じゃあり得ない。

ストーリーについては、まあ原作がそもそもベストセラーなワケだから(江戸時代の、だけど)、面白くないはずはない。NHK「新八犬伝」や角川「里見八犬伝」に比べたら、原作にかなり忠実にドラマ化していたように思う。って、「原作」をちゃんと読んだわけではないのだけど。

演技については、やはり悪役たちがのびのびと演じているのが面白かった。こういうのは後腐れのない単発ドラマならではの良さだろうなあ。武田鉄矢とか佐野史郎とか、明らかに悪のりだもんなあ。八犬士たちは、まあ演技上手な人たちではなかったけど、それぞれ期待通りの演技ではあったので合格。配役の勝利と言える。山田優なんか、セリフさえなければ最高に格好いいし、照英の小文吾なんて今の芸能界を見回してこれほどの当たり役はないんじゃないかと言うくらいだ。ただしくどいようだけど小沢征悦だけは納得がいかない。

というわけで、僕の中での八犬伝熱がかなり高まってしまったこの正月。いっそ原作の岩波版南総里見八犬伝でもよんでしまうか。

ナンシーが伝説の歌姫役 [TV]

b2ebdc13.jpgなんと、ナンシー・アジュラムが、かの伝説の歌姫アスマハーンの役を演じるらしい。

albawaba.com middle east news information::Nancy Ajram nominated to be Asmahan

シリアのテレビドラマだそうだが、いつ放送するんだろう。まだそう言う話が出た、っていう段階で、予定は未定か。ちなみに上の記事、アスマハーンを「エジプト人歌手」って思いっきり書いてしまっている。なんだろうねーこのルーズさ。シリアでドラマ化するんだし、「そういやアスマハーンってシリア出身だったっけ」くらい気が回らなかったんだろうか。

ちなみにその伝説の歌姫アスマハーンにも公式サイトあり。
Asmahan, The Golden Voice - Home

それでも英雄好漢と言えるのか [TV]

楽園の瑕

ウォン・カーワイ監督の『楽園の瑕』(原題『東邪西毒』)を何年かぶりかで観る。もちろん、これも最近のマイブームであるところの「武侠モノキャンペーン」の一環だ。

武侠ファンには周知の事実、僕は最近になってようやく認識したのだけど、この映画、中国語世界では知らない者はいない人気作家、金庸の武侠小説『射チョウ英雄伝』に出てくる登場人物の若き日のエピソードを、ウォンカーワイが勝手に創作して撮ったものだという。最初に観た時にはそんなことは全く知らず、ただただ映像の美しさとレスリー、トニー(ってもちろん梁朝偉の方。梁家輝ではない)の格好良さだけが印象に残っていた。

それから僕もずいぶん年を取り、最近は観ていなかったけどウォンカーワイ映画のお洒落っぽさへの免疫もできていたようだ。確かにレスリーとトニーの絡みのシーンなんかは絵的に文句なく格好いいけど、登場人物が終始独白するスタイルを観ていると、「ちょんまげ版恋する惑星」じゃないか?などと思ってしまった。いや、善し悪しは別にして。

また、武侠ドラマを見慣れた目で観ると、東邪や西毒といった英雄たちが、女のことでうじうじ悩んでいるだけ、というのもすごい違和感を感じた。いや、そういう英雄たちの姿も面白いし悪くはないのだけど、この映画が香港で公開された当初はものすごい悪評で、公開一週間くらいで打ち切りになった、というエピソードもうなずける気がした。そらー怒るわな、武侠ファンは。

というわけで、1994年当時の香港の人たちとの一体感を感じつつも、ウォンカーワイはきっと死ぬまでウォンカーワイ節をとり続けるのだろう、それもまた人生、などと達観したことをつぶやきながら観ていたのだけど、一つだけ、許し難い部分があった。映画の中で、金庸小説のネタばれをしている部分があったのである。

<以下、ネタばれをふくみます>

ジャッキーチュン扮する洪七が、レスリー扮する西毒のもとをさるシーンで、その後に流れるテロップ。

「2人は後年、何とか山で戦い、互いに壮絶な最期を遂げる」

とか何とか書いてあった。これ、金庸小説に何の興味もない人と、全部読み終わってしまった人にとっては、全く問題のない箇所だけど、不幸なことに僕はこのとき、ちょうど、『神チョウ剣侠』(『射チョウ』の続編)を読もうとしているところ。西毒が洪七が死ぬシーンは、まさに『神チョウ』の2巻目に書いてあるのだ!くそー。余計なテロップつけやがって!

正月八犬伝ドラマ [TV]

先ほどテレビでやっていた「世界ふしぎ発見」によると、TBSは正月に『南総里見八犬伝』のドラマをやるらしい。TBSの公式サイトはこれ。

里見八犬伝

主人公がタッキーなので、当然サイト上には彼の写真は無し(事務所の都合)。こういうのって時代に逆行してるんじゃないの?と思ってしまう。どうよ、ジャニーさん?

それにしてもしかしすごい豪華キャストだ。毛野が山田優か!玉梓が菅野美穂か!なんかもう、あまりにも注文通りの分かりやすい配役で、うれしくなってしまう。しかし、道節が小沢征悦かよ!これには何となく不満。

ともあれ正月は、2日の裏でやるNHKの新選組と併せて録画チェックせねばならず、非常に悩ましい。

さて『八犬伝』といえば、日本を代表する武侠小説、といってもいいんじゃないだろうか。ここのところ武侠づいている僕は、そう言う点からも注目せざるを得ない。

で、さすがは日本の武侠小説、ネット上にも面白い開設サイトがいくつかあった。以下、勝手にリンク貼らしてもらいます。

「南総里見八犬伝」白龍亭:解説、謎解き、文献紹介など情報豊富。「八犬伝邪読」のコーナーがかなり読ませる。

新八犬伝をもう一度見ようよ!:NHK人形劇でやっていた『新八犬伝』のコアなファンの方がやっているデータベース。僕はこの番組、同時期には全く記憶がないのですが、親兄弟から昔、「お前は『新八犬伝』のテーマソングが流れると、テレビの前で踊っていた(そのころ二歳)」としつこくからかわれ、小学4年生くらいのときに図書館でその脚本(原作?)を借りてきて読破し、昔年の恨みを晴らした。まあそんなわけで、僕にとっては思い入れのある番組なので、DVDなどが再版されたら是非見てみたい。

それから、「ふしぎ発見」で紹介していた、千葉館山の八犬伝博物館とやらには、是非見学に行きたい。以上、なんかだんだんアラブポップスの話題からずれて来ているみたいですな、このブログ。

シンプソンズ [TV]

4e5e2d90.jpgアラブの衛星チャンネルMBCが、ラマダーンに放映するというアラビア語版『シンプソンズ』の話。

albawaba.com middle east news information::Hannan Turk and Mohammad Hunaidi as the Simpsons

我らがハナーン・トルクが、エジプトの爆笑王(あるいはエジプトの上島竜平)ムハンマド・ヘネーディーとともに、声優としてキャスティングされているというニュースだが、ほんまかいな?

ちなみに今回のカイロ滞在中、タイミング悪いことに、ハナーンの出演映画は上映されてなかった。ムハンマド・ムニールと共演しているという話題作『ドンヤ』とやらは、もう公開されたんだろうか。

冬ソナ外交 [TV]

31e0d485.jpgたまたまチャンネルを合わせていたら、面白い番組をやっていた。

BS特集 「国際放送“新時代”」- 世界の情勢戦略を追う -

アメリカが中東政策の一環としてアラビア語放送を利用しているという話から始まる。Radio Sawaやal-hurraテレビなどが、ワシントンの肝いりで開始されたという話、別段真新しい情報でもないのだが、「我々は、アラブの人々に、今の暮らしとは違う良い暮らしがあるということを知ってもらいたい。どの道を選ぶかは彼らが決めること」などという、政策担当者の談話を聞かされると、うーむ、これはまさしく文化帝国主義だな、と思ってしまう。

しかし、それはともかくも、冬ソナである。

カイロのお茶の間で、家族がみんなで冬ソナを見ている情景が映されていた。確かにSex and the Cityなどよりは、家族で見るにはふさわしいドラマかも知れない。お父さんもお母さんも、目を潤ませてドラマに見入る様子が印象的だった。

実際、エジプトでの冬ソナはかなりの反響を呼んでいるそうで、KBSはアラビア語ホームページを作っている、ということを番組中紹介していたのでさっそく探してみた。それが下記↓。

KBS WORLD Radio

韓国はイラク戦に、米英に次ぐ規模での兵員を派遣しているらしく、またイラク戦後かなり早い段階で民間人の被害者が出るなどしていた。韓国政府はこの事態に対し、アラブでの韓国の評判が悪くならないよう、国営放送でアラビア語放送を始めるなど、具体的なPR活動に余念がなかった。で、冬ソナなどのドラマの輸出も、国を挙げてのPR作戦の一環だったという。まー恐れ入った。

ちなみに同サイトから張ってあるリンクをたどると、Ryuさんの歌う番組主題歌も聴けるようになっている。アラビア語でなにやら詩が書いてあるが、別にRyuさんがアラビア語で歌っているわけではなく、歌に乗せてアラブ詩の朗読がかぶさるというもの。面白いので是非聴いてもらいたい。

写真は同サイトで配布している冬ソナ壁紙より。

ハナーンが女闘士に [TV]

36ace7d1.jpg今年もまたいろんな映画を準備しているエジプトの人気女優ハナーン・トルク。その中の1つに、ワファー・イドリーシーという、3年前だかに女性としては初めて「自爆テロ」を決行した人物の伝記映画で主演を演じる、という情報がある。そんな「過激な」役をやってしまうと、将来的に欧米世界で売っていく時に大変不利なことになるんではないかと心配するが、一方アラブ世界ではこのワファー・イドリーシーは英雄だ。

両世界の間に横たわる歴史認識の深いギャップに、ハナーンが翻弄されるようなことがなければよいが。いや、ファンとしてまじめに心配しているのです。

下のリンク↓は、別の映画に関する記事だが、上記映画についても情報がある。

albawaba.com middle east news information::Hanan Turk severely ill

花の恋(仮称) [TV]

8月4日付け北陸中日新聞より

「石川県内の観光地を舞台に、中国と台湾が共同制作する連続テレビドラマ「花の恋(仮称)」の県内ロケが来年3-4月に行われることが決まった。」「中国人女性と日本人男性が数奇な運命をたどるラブストーリーで、来年9月以降に各国で放送される。ロケに協力する県は、日本でブームを巻き起こした韓国ドラマ「冬のソナタ」のように海外からの観光誘客につなげたいと意気込んでいる。」 以上引用。 すげえな石川県。キャスティングなど、続報が待たれる。

スーナータ・シターウィーヤ [TV]

7f94d8ef.jpg「あらびあご.com」のサイトで知ったのだが、ついに冬ソナがアラブ諸国で放映されるらしい。

そのニュース記事

すごい。あのファッションとか雪景色とか、受けるだろうな。ミニョンさんパワーは人種の壁を乗り越えられるか?小林綾子にできてヨン様にできないことはないだろうな。あと、勝手に孫引きしてますが、トラックバック先にあるのはウズベクの「冬ソナ学習帳」の写真。あの辺の国ならまだ、東アジア的な美男美女も受け入れられやすいのかな、と思ったりする。 エジプトでは受けるかなあ。>ミニョンさん

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