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いろんな意味で型破りな時代劇 [TV]

もちろん正月ドラマのTBS「里見八犬伝」のことです。いやー、期待してエアチェックした甲斐があった!

まずチャンバラが格好良かった!普通チャンバラって言うのは剣と剣とがかきーんとぶつかり合うのがメインだけど、このドラマだと相手の剣を踏んづけたり、おもむろにハイキックが出たり、まっすぐ前に突き出したり、CGで水しぶきが散ったりと、通常の時代劇ではまずあり得ないような演出が施されていた。

それからワダエミの衣装の格好良さは言わずもがな。黒澤明の「乱」を見たのはずいぶんと昔だけど、最近のワダエミは「ヒーロー」とか「ラヴァーズ」とか、中国映画にもよく関わっている。そのせいかこのドラマの衣装は、純日本風と言うよりは、どこだか分からないパラレルワールドの雰囲気が漂っていた。その雰囲気が一番顕著に現れていたのが髪型。なにせ、誰1人「ちょんまげ」を結っていないのだ!「ちょんまげ」のない時代劇なんて、初めて見た。

あとセットも型破りで、芳流閣なんてスレート瓦の六角形の塔が立ってるし、関東管領の城には中に水が張ってあるは、菅野美穂はローマの地下宮殿みたいな所に住んでるわで、もう日本じゃあり得ない。

ストーリーについては、まあ原作がそもそもベストセラーなワケだから(江戸時代の、だけど)、面白くないはずはない。NHK「新八犬伝」や角川「里見八犬伝」に比べたら、原作にかなり忠実にドラマ化していたように思う。って、「原作」をちゃんと読んだわけではないのだけど。

演技については、やはり悪役たちがのびのびと演じているのが面白かった。こういうのは後腐れのない単発ドラマならではの良さだろうなあ。武田鉄矢とか佐野史郎とか、明らかに悪のりだもんなあ。八犬士たちは、まあ演技上手な人たちではなかったけど、それぞれ期待通りの演技ではあったので合格。配役の勝利と言える。山田優なんか、セリフさえなければ最高に格好いいし、照英の小文吾なんて今の芸能界を見回してこれほどの当たり役はないんじゃないかと言うくらいだ。ただしくどいようだけど小沢征悦だけは納得がいかない。

というわけで、僕の中での八犬伝熱がかなり高まってしまったこの正月。いっそ原作の岩波版南総里見八犬伝でもよんでしまうか。
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