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アラフォー女性が主人公のファンタジー小説 [読書]


獣の奏者 (4)完結編
ファンタジー小説は読みつけないのでよく分からないが、40歳近くのヒロインが活躍する話って、なかなか珍しいのではないだろうか?

2巻のラストでは確か20歳くらいだった主人公のエリンも、3-4巻では一気に30代!ずいぶんと思い切ったな上橋さん!と驚いたのだが、折良くイヨンエ妊娠のニュースも報じられ、こういう感じで実写化したらアリかも、などと思ってしまった。

王獣の愛くるしさや、ファコの香りが漂ってきそうな料理の描写は相変わらず。ただし3-4巻ではお子様向けにはあまりふさわしくなさげな描写もあるか。エリン夫妻の熱々ぶり(朝チュンなど)には、気恥ずかしくなる部分も。

アンハッピーエンドの結末は4巻にさしかかる頃から予測していた。しかしあの残酷なラストについてはアマゾンの読者レビューでもいろいろな意見が出ており、そもそもこの続編は蛇足ではとの議論もあるようだ。

しかし、人間理性への絶対的な信頼という点から見れば、あながちアンハッピーではないかも、とも思える。民を愚かなままに保つ社会というのは、やっぱりいかんだろう。その点、著者に激しく同意するし、このラストを書かなかったらエリンの物語は終わらないのだ。闘蛇にはちゃんと足が生えていなければならない。
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