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表紙の恥ずかしさには目をつぶる [読書]


もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
当初はジュンク堂での立ち読みだけで済ませるつもりだったのだが、周りの目線に耐えられなくなり(気にしすぎなのだが)、ついに購入。いつもはエコの観点からブックカバー反対派の僕だが、今回ばかりは別だ。

有名(らしい)なビジネス書の理論を、弱小高校野球部の経営に取り入れたらどうなるか?という、いわば「はじめにネタありき」という感じのおもしろ本。たしかに、野球部の女子「マネージャー」って、名前のわりには「マネジメント」という言葉の持つエグゼクティブ感とはかなり開きがあるよな。

そもそも野球部なんて営利団体ではないのだから、ビジネス書を手本にしても仕方ないんじゃないか?と僕などは思ってしまったんだけど、それが素人の浅はかさ。『マネジメント』はあらゆる組織に適応可能な万能指南書であるらしい。

まずは、組織の定義付け(目的)をはっきりさせるところから始まり(野球部であれば、人々に感動を与えること。野球をすることが目的、という単純なものではない)、その組織の顧客は誰か?顧客が求めているものは何か?等々、ひとつひとつ丁寧に確認するように導かれる。

中には、組織が何を提供したいかではなく、顧客が何を求めているかを優先させないといけない、とか、専門家のアウトプットが顧客の(あるいは組織の)インプットに結びつかなければ意味がない、とか、なんだか大学の学生指導にも適用可能な箴言がぱらぱらとちりばめられていたりする。ちょっと、本家のドラッカーも読んでみるべきかな。

ストーリー展開はベタである。しかし、ライトノベル的な舞台設定の中で、いかにもビジネス書っぽい生硬な語り口が展開されると、思わぬ異化効果がありなかなかに面白い。1,2時間で読めてしまうので、未読の人はぜひ。あるいは著者は当世流行のAKBのプロデューサらしく、登場人物も当て書きらしいので、近々ドラマか映画になるのかもしれぬので、それを待つという手もある。
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