チュニスのラマダーン [旅行]
でもってチュニスのラマダーンだが、自分のアラブ勘がすっかり衰えてしまっていることを痛感させられた。あるいは直前にいたイスタンブルのラマザンがあまりにも緩すぎたせいか。
まず昼飯を食える場所が見つからない。
ブルギバ通りという目抜き通りでは、ガイドブックに載っているような名店がほとんどすべて、日中閉まっているのだ。思い出してみればカイロでも、日中はそんな感じだったかも知れない。しかしカイロではマクドナルドみたいなファストフード店があったし、贅沢すればヒルトンなど高級ホテルのフードコートに逃げるという手があった(もちろん留学中は自分の家があったので、昼食難民になる心配はまずなかったのだが)。しかしチュニスでは、マクドもケンタも、それらしい外資系ファストフード店はついぞ見かけなかった。また土地勘のないチュニスでは一体どこが高級ホテルなのかも分からない(滞在最後の方になって、ようやく分かってきたが)。そんなわけで毎朝、ホテルで出る朝食のパンを2,3個くすねておいてはお弁当にする日々が続いた。
それからお酒の飲める場所が見つからない。
なんでもラマダーン中は、普段酒を出すようなオープンエアのカフェでも、酒の販売を自粛するようなのだ。「セルティア(チュニジアの国産ビール)があるよ」と言う客引きについて行って裏道の食堂に入ると、出てきたのは「セレスティア」という、ノンアルコールビールだったという事件もあった。厚かましくもその客引きがチップを求めてきたので、さすがの僕も「エンタ・カッダーブ!(嘘つきめ!)」と叫んでしまった。しかし酒販売の自粛現象も、エジプトでも見られたことだし、土地勘さえ身につけばこれまた外資系ホテルのバーでビールの一杯くらい飲むのは訳もないことだったのだが。
その他、今回泊まった宿がメディナ(旧市街)の奥の方にある、雰囲気は良いが不便なところだったのもしんどさを増す要因だったり、なによりもこの真夏のラマダーンというのが予想以上にきついものでもあった。ともかく、同じアラブ諸国と言ってもエジプトとチュニジアではかなり違う。はじめていく土地をなめたらいかんということですな。
上の写真は夜のメディナの様子。日没後一時間くらいすると、イフタールを済ませた人々がじわじわーっとカフェに集まってくる様子が見られた。
2009-09-10 09:06
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