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チュニスのベーエヌ [旅行]

さてまじめな備忘録。

イスラーム世界研究マニュアル


イスラム研究者の友、『イスラーム世界研究マニュアル』に載っているチュニジアの研究施設ガイドを参照して、さっそく国立図書館を訪ねてメディナ(旧市街)に足を伸ばす。ところが、開いてない!
bnt.JPG
周りの人に聞いてみると、「4月9日通りに移転したよ!」とのこと。そう、国立図書館は2005年に新館に移転していたのだった。詳しくは公式サイト参照。上記マニュアルに書いてあるのは旧館の住所なので、今後利用するかたは注意が必要。もっとも新館も、旧市街のカスバ門から出れば歩いて行けるほどの距離にあり、それほど慌てることもない。

写真を取り忘れたが、新・国立図書館は高層の立派な建物。この施設、アル=マクタバ・アル=ワタニーヤというのが正式名称だが、多くの人はダール・アル=クトゥブと呼んでいて、タクシー運転手などには後者でないと通じなかったこともあった。要はどちらでも良いのだろう。フランス語の略称はBNTだ。

実は日本を出る前に、公式サイトのメールアドレスに「これこれこういう写本を見たいのですが」と問い合わせていたのだが、英語で書いたせいかまったく返事がなく、とても不安だった。しかし、実際に乗り込んでみると利用手続きはいたって簡単。英文の学位証明書など身分を証明するものを見せれば、2週間利用できる券をすぐに発行してもらえた。手数料5ディーナール。

写本の閲覧室は受付と同じ一階。カードボックスの他、オンライン検索も整っている。写本現物を見ることができるが、写本にさわる際には外科医が使うようなゴム手袋をその都度はめさせられるのに驚いた。ここのコレクションは、フサイン朝時代にゼイトゥーナ大モスクに置かれていたアフマディーヤ・コレクションと、国内のいろんなモスクから収集したアブダッリーヤ・コレクションの2つからなる。ハフス朝時代から伝わる写本やオスマン帝国から買い取った写本などもあるそうで、総数は少なくてもなかなか侮れないラインナップだ。ちなみに前者についてはカタログが手に入る。後者もアラビア語のカタログがあるそうだが、未確認。

マイクロ複写は一こま0.5ディーナールと明朗会計。その場で支払いを済ませればすぐにコピーしてもらえるようだが、今回はちょっと量が多く、日本へ郵送してくれるよう頼んでおいた。さて無事に届くかどうか、心して待っていよう。
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