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トルコのラマダーン [旅行]

トルコとチュニジア、合わせて10日間の資料調査へ。どうしても時間をずらせず、どっぷりとラマダーン期間中の滞在となってしまった。

トルコ滞在は3日間のみ。六時間の時差に体を慣らすので手一杯、あまり満足な調査はできなかったが、副業関連の面白ネタはいくつが見つかった。

sami.JPG
ナシード(宗教歌)のアイドル歌手、サーミー・ユースフのコンサートをやるというポスターが、町のあちこちに。新聞をみると、あのセゼン・アクスがサーミーにトルコ語歌詞を書いてプレゼントしたとかいう芸能記事も見つかる。思えば僕が最初にサーミーのCDを入手したのもイスタンブールだった。コンサートが開かれる日には僕はトルコを離れていたが、依然としてトルコでもサーミー人気が高いのを確認した。

ところであるトルコ語新聞ではサーミーのことを「アゼルバイジャン人」と書いていた。本当ならアゼリー系イラン人という方が正しいと思うが、トルコではそういう区別はしないのだろうか。

さてさて、ラマダーンである。僕が中東現地で体験したラマダーンと言えば、8年前のカイロが最後となる。あのときは留学中だったので、朝昼飯を食う場所に困ることなどはなかったが、カイロのムスリムたちはそれなりにまじめに断食を実行していたように記憶している。たとえば、カフェやレストランは昼間は休業していたり、いつも缶ビールを買いに行っていた雑貨屋が「ラマダーンは酒は売らない」と言い出したり。

ところがどうだ、イスタンブルでは昼間っからどのレストランも堂々と営業しているではないか。しかも中には欧米からの観光客だけでなく、地元のトルコ人とおぼしき客も結構入っていて、みな普通に飲み食いしている。トルコ人は(イスタンブルの人は)断食をしないのか?

yoru.JPG
しかし、夜になって旧市街(スルタン・アフメット)に行って見ると、黒山の人だかり。いかにもムスリムといった感じの家族連れが、弁当を持って芝生でご飯を食べていた。モスク周辺では屋台が出て、軽食やらドンドルマやら、リンゴ飴や綿菓子などを売っていた。こういう人たちは昼間から断食をしていたのかな、と思った。

しかし、かたや敬虔なムスリムがいるかと思えば、そこからベイオウルへ引き返すと、飲み屋は地元客で大賑わい。みなひたすらにラクの瓶を傾けてている。全く、二面性のある町である。僕ももう少しメロンをつまみにラクを飲んでいたかったが、仕事が待っている。後ろ髪を引かれる思いでチュニスへ飛ぶ。
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コメント 3

なっかん

ラマダンは報道と実際とでは違いがあるようですね・・・・・
調査旅行お疲れ様です!
by なっかん (2009-09-09 17:14) 

ふぃく

ブログ移転のお知らせ見過ごしていたようで、こちらには初めておじゃましました。

>サーミーのことを「アゼルバイジャン人」と書いていた

トルコ人とアゼルバイジャン(アゼリ)人はおたがいにかなりの親近感持っていて、同じ民族だくらいに思ってるひともいるくらいなので、トルコ人向けには「アゼリー系イラン人」と正直に書いてサミとの心理的距離を広げるよりも、「アゼルバイジャン人」にしといたほうがうれしいのかもしれんですネ。
by ふぃく (2009-09-09 22:18) 

nobuta

なっかんさん
どうもです。トルコ、というかイスタンブルはどうも、他のイスラム諸国と比べてもずいぶん緩いなあと言うのが僕の印象です。

ふぃくさん
たしかに。わざわざトルコ人の前で「イラン人」と主張する必要はないですね。しかしサーミーも、トルコではアゼルバイジャン人を名乗りつつ、イラン向けにはペルシア語で歌ってますから、商魂たくましいです。
by nobuta (2009-09-12 10:04) 

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