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「ちょいダサ」くらいでちょうど良い [音楽]

85338c1d.BMP今回買ったラティーファの新譜。チュニジア出身の彼女はアラブ圏で知らない人はいない有名人ですが、意外にも今まで彼女のアルバムは買ったことありませんでした。曲は色々聴いていましたけど。

今作の売りは、ずばり、「全編ズィヤード・ラフバーニーのプロデュース」!ズィヤードと言えばかのフェイルーズのご子息、レバノン歌謡のカリスマです。

1曲目でタイトル曲の「マアルーマート・アキーデ」(「デ」と読むのがレバノン流)で、のっけからやられました。これはもうアラブポップスじゃあありません。ジャズです。ていうかジョニ・ミッチェルです。ラティーファがこんな陰影のあるボーカルの持ち主だとは知りませんでした。今までの彼女のイメージと言えば、「インシャッラー!」とか、ユーセフ・シャヒーンのミュージカル映画とか、もっとボリュームで押すタイプかと思っていたんですが。

かと思うと2曲目では突如、伝統アラブ歌謡的アレンジになります。これはあざとい!あざとすぎるズィヤード!...こんな感じで、ジャズあり、ボサノバありと、そこいらのエジPOPなんかとはまるで別世界のサウンドです。これがズィヤードの力量なのでしょうか。

おそらくはラティーファ自身、かなりフェイルーズのボーカルを意識して、あるいは真似ているんだと思います。試しにこういうのと聞き比べてみればいいでしょう。

feiruz歌姫フェイルーズの、ズィヤードによる楽曲ばかりを集めたコンピレーション・アルバム。これも今回カイロで買ってきたのですが、他のCDの3倍くらいの値段がしました。まあそれはともかく。

しかし、いくら格好良くても、いくら癒されても、僕の感覚ではこれはアラブポップスじゃないんですよねえ。歌詞とかは今のところ全く聴いていませんが、こういう曲が聴きたければ、ホントのボサノバとか、ジョニ・ミッチェルを聴きます。

アラブポップスなんてのは、ちょっとくらいダサイ感じがいいんですよ。ちょうどこんな風に。
39e120d5.BMP
そんなわけで最近は、このマフムード・アル・エセイリーが意外と気に入っています。
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