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スレイマニエ横 [旅行]

3431e07e.JPGスレイマニエモスクとはかのスレイマン大帝が建造した巨大モスクだが、大帝はその周りに図書館、病院、商店、隊商宿などなどの入った複合施設も同時に建設している。これらはイスラム世界特有の財産寄進制度「ワクフ制度」を利用したものであるが、ワクフとはそもそもアラビア語で「停止する」の意味で...とこの話を続けるとちょっと大変なことになってしまう。

今回紹介したいのは、スレイマニエのかつての周辺施設の遺構を利用して営業しているカフェのこと。その名もラーレ・バフチェスィ(チューリップ庭園)。
『歩き方』に載っている高級レストラン『ダーリュッズィヤーフェ』の隣にあるこのカフェ、建物の古い表示には『ダーリュッシファー(癒しの館)』と書いてあるので、スレイマニエが作った病院の遺構なのかも知れない。 門をくぐり階段を下りると庭園があり、夏の間はそこで茶や水タバコを供してくれるらしい。あいにく僕の滞在中、庭園を利用できたのは一度だけだった。その日は珍しく天気の良い日で、従業員がみなでチューリップを植えていた。これからの季節はさぞきれいな花を咲かせてくれるだろう。 冬のあいだは庭園からさらに奥に進み階段を上ったところにある室内営業。しかしこの薄暗くて素っ気ない室内も、大帝の作った病院跡と思うとなかなか風情があるのだ。 図書館や大学のそばという立地のためか、利用客は学生風の若者が多かった。僕も、図書館帰りには必ずこのカフェに立ち寄り、1人水タバコで癒されたものだった。 この店は例によって水タバコ中毒の知人H氏の紹介で尋ねたのだが、最初に入った日には、入るなり店員に「Hを知っているか?」と話しかけられ、さっそくマークされてしまう。いや、マークされると言ってもうざったく話しかけてくることは一切なく、いつも適度に放っておいてくれるので快適な癒しスペースは確保できた。今回のトルコ滞在中、もっともよく通ったカフェとなった。
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